Akira Gotoh

「嗚呼大阪の夏の陣」


一、時は慶長二十年
  五月(サツキ)六日の朝まだき
  流れる霧を駆け抜けて
  目指すは国分(コクブ)玉手山

二、夜中平野(ヒラノ)を出で立ちて
  先程過ぎし藤井寺
  誉田(コンダ)の丘を右に見て
  天満宮はすぐなるぞ

三、多年恩願の豊臣も
  命運今や極りて
  萬に一つの勝算も
  望みて得べき手だてなし

四、されど我等は真義の士
  叶わぬ事と知り乍ら
  敵の大将家康を
  狙い集はん道明寺

五、夜は白々と明け初(ソ)めて
  戦機は熟す河内の野
  心あせれど遅れたり
  主力の真田・毛利勢

六、今はせん方すべもなし
  時を移さば敗れなん
  右翼は薄田隼人正(ススキダハヤトノショウ)
  我中央を突破せん

七、小勢といえど精鋭の
  二千に余る八百人
  寄せ来る敵を突き伏せて
  国分の山に攻め登る

八、一度は退く敵勢も
  多勢をたのみ寄せ返し
  乱戦の中(ウチ)基次は
  胸に一弾倒れたり

九、我が運最早此れ迄ぞ
  敵に首級を渡すなと
  従者に命じ従容と
  自決し果てぬ小松山

十、嗚呼大阪の夏の陣
  後藤又兵衛基次と
  旗下精鋭の勇士等の
  名は千載に輝かん

  後藤 章 作詞

又兵衛奮戦の地

小松山(遠景は生駒山)

又兵衛奮戦の地の碑


Composed by Tugunari Nakamura
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